
さてと…株やってみたいんだけど、どうすればいいのかなぁ。

わたしにお任せなさい。

!? あなたは誰?

私はお師匠と申します。株をはじめるなら、色々と教えて差し上げましょうか?

なんと!ありがたいです。一人ではじめるのはとても不安だったので助かります!

それではまず必要なものを揃えることから始めましょう。
投資に必要なものを揃えよう
投資を始める前に必要なものとして、
- 投資専用の銀行口座
- 証券会社の専用口座
があります、それぞれについてみていきましょう。
銀行口座をつくる
当たり前ですが、投資には現金を使うことになるので、最初から「生活に必要なお金」と「投資に使うお金」をはっきり区別しておくことをおすすめしています。
投資専用口座を使うことで、
- 使用資金の見える化
- 投資損益の見える化
ができるので、投資へのモチベーションも高まります。
投資用おすすめ銀行口座
住信SBIネット銀行
とにかく使い勝手の良いネット銀行です。出先や急なお金の必要な時にもATM手数料が月2~15回まで無料です。さらに他行宛の振込み手数料も月1~15回無料、SBI証券とハイブリッド預金で連携すると預金の金利UP!
SBI証券口座間はスマホで簡単に即時振替も可能で投資のチャンスにも即対応できます。また待機資金は、SBI証券の取引口座(SBIハイブリッド預金)に入れておくだけで、優遇された普通預金金利も受け取れます。
住信SBIは外国株投資の為替手数料も業界最安値レベルなので、アメリカ株投資用のドルを買っています。
あとは地味に住宅ローンの金利も安いですよ。(笑)
三菱UFJ銀行

言わずと知れたメガバンクですよね。多くの証券会社やネットサービスとも手数料の優遇措置が受けられますし、店舗ATMは回数無制限で手数料無料なので、給与口座から現金で移動したいときなど、リアルでの動きが必要な時に使えます。
契約時にはネットでも連携できる、三菱UFJダイレクトを申込んでくださいね。
とりあえず、この2社の銀行口座があればかなり便利になると思うので、つくるようにしてみてください。
証券口座をつくる
続いて、証券会社に自分専用の口座を申込みましょう。
1社・2社の口座をつくるよりは、一度にたくさん準備しておくほうが、別章でお話するIPO投資に有利になりますので、小出しに口座を増やしてもいいんですが、手間は一緒なのでやる気満々の最初の間に一気に作るのがいいと思います。
そして、特定口座か一般口座のどちらかを選ぶことになりますのが、たくさん口座があるといろいろ手間を省いたほうがいいので、特定口座がおすすめです。
NISA(ニーサ)口座は、開設後に一番使いやすい(というか、もっともマストに使う証券会社で)作るのがいいと思います。
また、配当金等の配分方式を「株式比例配分方式」に指定しておけば、配当金の受け取りもネット上で自動入金されますので、期限切れでもらいそびれることもありません。
おすすめの証券会社(五十音順)
GMOクリック証券

SBI証券
SMBC日興証券
いちよし証券
岡三証券

大和証券

東海東京証券
野村證券

マネックス証券
みずほ証券
三菱UFJ・モルガン・スタンレー証券
楽天証券

ちょっと大変かも知れませんけど、以上の口座があるといいですね。

でも、たくさんの口座を作るのはめんどうだな…。

人並みの努力で人より稼ぎたいと思っているなら、先に行っている人には勝てませんよ。
昔は有料の証明書がたくさん必要だったので、平日に会社を休んで、朝から役所へ行き、順番が来るまで長時間待たされたりしていたので、お金も手間もかなり掛かっていました。
しかし、マイナンバーが発行されてからは簡単に口座開設できる証券会社も増えていて、今から始められる方は時間的にも予算的にも楽に始められると思いますので、是非作っておくことをおすすめします。
それに、たくさん口座を持っていることはメリットの方が多いんです。
まず、取引ツールなどは証券会社から提供されていますが、どれが一番自分に合っているのかは、実際に使ってみればよく分かりますよね?
それに、各社独自の便利な分析ツール、コラムなどの情報収集や、手数料が安い会社を優先して使ったり、IPOを同時に申込むこともできるので、めんどうな開設作業さえ乗り越えれば、いいことずくめです。
とはいえ、「できれば3社くらいで」という人もいらっしゃると思うので、おすすめの証券会社をご紹介しておきますね!
銀行口座も証券口座も準備OK

よ〜し。準備完了したし、まずはテキトーに買ってみるか〜!

ちょっとお待ちなさい。適当に株を買うことはおすすめしませんよ。あなたがずっと勝ち続けたいと思うなら、まずは市場を分析する知識が必要になります。

!? 市場を分析する知識?それはどんなものでしょうか?

はい。まずは手始めに、世界の株の仕組みをみていきましょう。
株式投資の準備が整った!と思ったら、とにかく買ってみたいのが人情ですよね。でも「どんな銘柄を買えば儲かるんだ?」ってことだけを考えるのではダメ。
絶対に買ってはいけません。
株というのは、急いで買った人が儲けられるほど簡単ではありませんから、慌てなくてOK。
まずは相場の環境を分析して、自分自身で「大丈夫」だと判断できてから買うようにしないと、いつか取り返しのつかないミスをして、市場から退場することになるかも知れません。

市場から退場するってどういうこと?
まずは、大失敗した先輩の掲示板をご覧になってください。金額の大小こそあれ、株での地獄とは以下のようなものです…。
それでは気を取り直していってみましょう!
現在の投資環境はどんな状態か?
先ほどのチャットは、僕が注視していた銘柄がある日突然暴落し、原因を探しているときに目に止まったものです。
暴落する株にはいくつかの原因が考えられますが、まずは相場全体を理解する方が勝てるチャンスが増えます。
だから最初の分析は、個別株の動向に目を奪われてはダメ。
多少は儲かったとしても、相場自体が大きな下落に巻き込まれた時、ほとんど全ての銘柄と一緒に自分の買った株も下がるからです。
世界の経済はどんな感じか?
実は、世界経済というのは=米国(アメリカ)です。
これは、世界の基軸通貨であるドルに関係しています。
世界経済はドルで回っていると言っても過言ではありません。(過去にはイギリスポンドが担ったこともありますが、現在の国際通貨としての確固たるポジションはアメリカドルです。)
たとえばドルが下落することは、(日本からみると円高)日本を含めた世界経済が悪くなってしまうことを意味しています。
基軸通貨とは国際取引などで使われる代表的な通貨単位のことをいいますが、
これを言い換えると、
「世界で一番価値のある通貨=アメリカドル」ということになるのです。
ではどうして、一番価値があるのかというと、
「世界で一番信用がある」からです。
円やドル、中国の元やEUのユーロなど、為替取引というのはご存知でしょうか?
なぜ、為替取引は常に価格が変動しているかというと、
「その国の信用」によって価格が決まるからです。
だから、日本の景気が悪くなると、ドルからみて日本の通貨単位(円)は安くなります。これは、日本よりも米国のほうが信用できると見られることから、ドルが高くなるためですね。
信用とは=経済の強さです。
つまり、アメリカの景気が悪くなれば基軸通貨としての価値が下がるので、どれだけ日本の景気が良くても株式市場は暴落する可能性が高い。
ということで、世界経済を分析するときは、まずアメリカの経済を分析しましょう。
アメリカの景気動向に敏感であれば、大きく儲けるチャンスが広がってきます!
米国経済は好調で、日本株も強気の相場環境だ
この相場の時はどこもかしこも好調で、「隣の庭が青く見える」ことだと思います。ですが分析を行う際は、当然のことながら現在の景気を判断材料に使ってはいけません。
これはどういうことかというと、TVに出ているプロ投資家やアナリストと呼ばれる人たちが、
「今、経済は順調ですから安心です」
などと言っているのを聞いたことはありませんか?
もちろんプロはわかって言ってますが、現在の株価というのは、概ね6ヶ月〜1年先の業績を表しています。ということは、厳密に言うと「今」の景気が良かろうが悪かろうが、すでに半年以上前の株価に反映済みの、死んだ情報ということになります。
だから、「これから」の株価を予想するときはには、アナリストの言葉を鵜呑みにしてはダメです。
それでも買うことをやめられないなら、次の2つを検討してみよう!
- 投資ゲームで腕を磨く
- IPOはローリスク/ハイリターンのとても良い投資だ。

結論:個別銘柄を分析するには全然早い(というか高度な投資技術が必要)
もし、買った直後にネガティブなニュースで相場が下がったら、売りが膨らんで大きな下落に巻き込まれるかも。
米国経済は好調だが、日本株は弱気相場になっている
米国の経済は好調で日本株が冴えないのは、もしかすると円高が原因かも知れません。(厳密にいうと、現在の為替より将来の為替の方が円高になると予想されているとき)
その場合は、
- 米国の好景気がいつまで続くか?
- 政治や経済政策が日本にとってもいい影響を与えるか?
などを検討する必要があります。
もし、不確定要素を排除できない場合は、リスクオン(リスクを恐れず売買すること)の環境は整っていないと考えてOKです。
円高で日本株が冴えない状態で買うことは、安く仕入れることができるチャンスとも言えますが、米国の出方次第では損失を出してしまう可能性が高いです。
それでも買うことをやめられないなら、次の3つを検討してみよう!
- 投資ゲームで腕を磨く
- IPOはローリスク/ハイリターンのとても良い投資だ。
- 円高が長く続くときは、ディフェンシブ銘柄を物色するのもいいかも知れない。
ポイント ディフェンシブ銘柄は、一般的に景気の変動の影響を受けにくく、業績が安定している業種のことをいいます。具体的には、生活必需品である食品や医薬品、社会インフラである電力・ガスや鉄道、通信といった業種のこと。
結論:個別銘柄を分析するにはまだ早い
もし大きく下がっても、戻りやすい銘柄(安定した経営・高い利益率など)を厳選する必要があります。
米国株にピークアウトが来ている、日本株は強気で好調だ
しばらく米国株価が好調に推移しているかも知れない。日本株も絶好調で高値圏が続いているようだ。
だが、米国株にピークアウト感があるなら絶対に買ってはいけない。なぜなら、暴落は突然に起こるからです。
米国株にピークアウトが来た場合、海外勢はまだ上昇余地のある日本株に資金を移して「最後のひと稼ぎ」をしにくることが考えられ、その影響で日本の株高が維持されているに過ぎません。
演出された株高は、海外勢が一斉に売り方に回れば「一粒で二度美味しい」を実現させて、日本人は損して終わることが多い。
それでも買うことをやめられないなら、次の3つを検討してみよう!
- 投資ゲームで腕を磨く
- IPOはローリスク/ハイリターンのとても良い投資だ。
- 過去の高値を更新する未知の相場になっているなら、そろそろ下がる兆候が出るかもしれない。
ポイント 市場がもうすぐピークアウトしそうな場面では、下落対応銘柄(例:日経ダブルインバース1357)を小口で少しずつ買うのもいいかも知れない。※ただし、インバースのような銘柄は長期になるほど、価値が目減りするほか、配当も受け取れないので、短期決戦向きです。買うときは注意してください。
結論:個別銘柄を分析するには早い
米国株が続落している、日本株も同調する動きがある
今はまさに落ちるナイフを全力で掴む相場です。
先ほど紹介した、掲示板の人みたいに、大怪我・大量出血の可能性が高いので、下げ止まるまでは手の出しようがありません。
もしかすると、調整が不十分のまま再度上昇を始めるかも知れない。その時に実際の投資に踏み切るかは自己責任ですが、少なくとも1〜3の状態よりは、リスクオンの状況だといえます。
もう少し、本当にもう少しで安全な買い場がやってくると思えば、「待つことも投資家として大切な戦略」になります。
それでも買うことをやめられないなら、次の2つを検討してみよう!
- 調整が進んで相場全体が全値押し(直近の上昇相場の起点価格)になるなどすれば、非常に魅力的です。さらにいうなら、相場が反転した時に真っ先に買われそうな、好業績なのにつられ売りされている銘柄を探すべきだ。
- IPO投資はほぼ負けないと言われているが、それでも選別が必要な危険な相場です。高い期待値の銘柄に資金を集中するなら、そこそこのリターンは望めるかも知れない。

結論:個別銘柄を分析する準備を始めよう
米国株が全値押しまで下がっている、日本株も底値圏で誰も興味が無いようだ
機関投資家や海外勢が個人の資産を食い荒らし、個人は追証逃れに信用買いをぶん投げて逃げ去ったあとかも知れない。今、個人の資金は株式市場とは別の方向を向いていて、売買代金は2兆円にも届かない日が続いていることだろう。
これはとてもいい兆候で、非常に業績の良い銘柄が格安で買える大チャンスです。
個別銘柄をスクリーニングして、実際に買う銘柄を決めていこう。
結論:いますぐ分析を始めよう!

まとめ
- 投資専用の銀行口座、証券口座をつくろう
- 世界経済を分析して、参入時期を見極めよう
- 実力よりも評価の低い優良企業を探そう
ということで、株の初回講座はこれで終わりになります。
口座を作ったときは、投資に向いていない市場環境かもしれません。そのときはのんびりIPOをやってみたり、投資ゲームをして技術を磨き、チャンスを待つのがいいと思います。
編集後記
世界初の株式会社
世界で初めて株式を発行した株式会社は、今から約400年以上前の1602年に設立されたオランダの東インド会社と言われています。
(Vereenigde Oostindische Compagnie:通称VOC)
オランダ東インド会社は、その他の通りオランダ国王を総裁として14の当座会社を統合して設立されました。
主にインドや東南アジアの特産品(絹や胡椒などの香辛料)をヨーロッパに貿易する会社だったそうです。
映画にもなっています
映画「パイレーツオブカリビアン」にも、東インド会社の総督としてベケット卿が出てきますよね。
作中と同じように実際の東インド会社も軍事や行政・外交特権が与えられていたので、相当なチカラを持っていました。
また、事業面では貿易に船を使っていましたので、船を建造する費用や船員を雇うために非常に多くのお金を必要としていました。
そこで資金を集めるために「株式」を発行したのです。
東インド会社は、海外に貿易している企業からお金を出してもらって、その代わりに「株(証券)」を出資した企業に証明書として渡しました。
これが世界初の「株」ではないかと言われています。
当時の株とは?
出資した企業の側から見ると、貿易船が無事に商売を終えて戻って来れば、出資額に応じて配当がもらえます。
当時の航海は海賊に襲われたり、沈没したりするリスクが付き物でしたから、1社ですべての費用を負担するよりもみんなでリスクを分散することができる株は、とても画期的だったのです。
出資者からすれば、実際のリスクはお金を出すことだけですからとても効率が良かったわけですね。
それまでの会社は、会社が倒産した時は出資者が無限に責任を取らなければいけないという、無限責任制でしたが、有限責任制にしたことで、出資額以上の損をすることがなくなりました。
また、継続的に事業をするということで植民地を維持していくことができたうえ、株式市場の所有権を自由に売り買いできるようになりました。
こうして現在の株式市場と同じように、いろんな人が気軽に出資や投資ができるようになったのです。
日本で初めての株式会社
日本で初めての株式会社と言われているのが1873年に設立された第一国立銀行という商業銀行(民間)です。
この銀行の総督は渋沢栄一という方で、東京証券取引所(8697)や理化学研究所(6462)を設立したり、王子製紙(3861)の創業者でもある日本資本主義の父ともいわれる大変偉い方です。
ちなみに第一国立銀行はみずほフィナンシャルグループ(8411)と名前を変えて、今なお存続しています。
株式会社第一銀行(だいいちぎんこう)は、かつて存在した日本の都市銀行である。統一金融機関コードは、0001(第一勧業銀行を経て、現在はみずほ銀行が承継)。前身の第一国立銀行(だいいちこくりつぎんこう)は、国立銀行条例による国立銀行(民間経営)で、1873年8月1日に営業を開始した日本初の商業銀行。1971年に日本勧業銀行と合併し第一勧業銀行となる。現在のみずほ銀行である。現在のみずほ銀行に至るまで、現在の東京証券取引所に上場していた。
出典元:Wikipedia